「内向きの些事」に踊らされた参院選
日本を代表するセカンドレイピストの花岡さん。
日本会議機関紙『日本の息吹』2007年9月号に掲載された彼のコラムを以下に引用します。
参院選惨敗から安倍さん退陣までの間に書かれたものですね。
「内向きの些事」に踊らされた参院選
ジャーナリスト 産経新聞客員編集委員 花岡信昭
参院選で自民党は歴史的惨敗を喫した、とメディアは報じた。
その通りには違いないのだが、選挙結果を詳細に分析してみると、選挙区の自民得票数は前回より100万票ほど、3.7ポイント減っただけである。民主党は得票率はわずか1.4ポイント上がっただけだ。得票数と議席にこれほど乖離が生じたのは、いうまでもなく1人区(自民6勝23敗)という小選挙区制のためだ。
そう考えると、逆風の中でよく検討したという、まったく別の見方もできる。自民に「お灸をすえる」選挙ではあったが、保守層は健全であるという言い方も可能だ。仮にもう数議席増えていたら、国民新党や保守系無所属、民主党離党予備軍などとの連携によって、過半数維持も可能だった。その場合は、選挙後の光景が一転していたはずだ。
自民敗北の要因は「年金不振」「政治とカネ(事務所費)」「閣僚の失言ラッシュ」の3点セットである。政府自民党の対応が後手に回り、稚拙に見えたのはなんとも歯がゆいのだが、はっきりいえば、こうした問題は本来の政治からいえば「些事」である。
戦後60年の節目にあって、安倍首相が「戦後レジームの転換」「現政権で憲法改正」を掲げたのは、まさに時代認識を踏まえた国家指導者の姿といっていい。これが、ポピュリズムと衆愚政治によって蹴散らされた、といって過言ではない。
安倍首相は本格保守政権の原点に戻って、体制立て直しに邁進してほしい。衛藤晟一、有村治子両氏ら確固とした国家観を持つ「同志」も当選した。靖国参拝、テロ特措法延長、集団的自衛権見直し、国家安全保障会議(NSC)創設など、「保守らしさ」を象徴する課題に真っ向から取り組むことで反転攻勢が始まるはずだ。
参院選が終わるのを待っていたかのように、朝鮮半島では南北首脳会談が設定された。激動の国際政治をよそに「内向き」の攻防戦にかまけている余裕はない。
はなおか のぶあき
昭和21年長野市生まれ。早大政経学部卒、産経新聞で政治部長、論説副委員長などを歴任。平成14年退社、論評活動に入る。読売新聞審査委員。慶應・国士舘両大学院などの講師も。著書に「小泉純一郎は日本を救えるか」(PHP)など。
日本会議の構成員には年金生活者も多いと思いますが、やっぱ年金問題なんて些事なんすかね〜?
動く花岡さんは↓コチラ!軽くブースカ似。
安倍さんは良い政治家だとは思うけど、度胸が無いのは問題だ
これも同時期。改造内閣組閣直後のようです。