麻生太郎さんの「ユダヤ萌え」*1について
野中広務さんに対してしたと噂される被差別部落差別発言以外にも、
数多くの失言を繰り返している麻生太郎総理大臣。
失言の数々については現在発売中の『週刊新潮』*1にまとまってますが、
麻生さんの発言の中で、特に個性的だなぁと思うのが、ユダヤ人に関する以下の発言です。
朝日新聞 2001年4月20日(金) 2面
「ユダヤ人が住みたい国」
麻生氏、特派員に見解
自民党総裁選に立候補している麻生太郎氏は19日、日本外国特派員協会で講演し、「独断と偏見かもしれないが、私は金持ちのユダヤ人が住みたくなる国が一番いい国だと思っている」と語った。「(日本には)人種差別がない」とも述べた。
これに対しAP通信記者が「あえてユダヤ人を取り上げるのは、あなたの方が人種差別をしているのではないか」と指摘。麻生氏は「ユダヤ人の名前を挙げたのは、外国人の方々にとってはバックファイアー(反発)する騒ぎに見えるが、日本人にはそういうところは少ない。そういう風にとられるんだったら、あなたの方の方に問題があるのではないか」と反論した。
なんで「金持ち」の「ユダヤ人」限定なのか？まぁユダヤ人の被差別の歴史を鑑みて、彼らが安心してビジネスができる環境というのを言いたいのかも知れないけど。「観光客や金持ち」以外の外国人にとっては、保証人を探して家を借りるのも一苦労だと聞きますから*2、少なくとも彼らは「(日本には)人種差別がない」とは、これっぽっちも思ってないでしょうね。
というか、麻生さんを熱烈に支持しているような層に、ガチな排外主義者が特に多いような気もするんですが...
とりあえず、麻生さんの真意を探るため、さらに調べを進めてみると...
『日本が動く時 政治キーパーソンに聞く』 長野 祐也 2000年11月10日*3
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痛みを伴っても税制改革を
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長野 なる程ね。そこで、麻生さんには21世紀の政界のリーダーになっていただきたい、大きい期待のある方なんですが。21世紀の日本をどういう国にしたいか、政治家としてどう思っておられますか。
麻生 ウーン「金持ちのユダヤ人が住みたくなる国」。
日本にはまず人種差別が無い。テレビに出ている外人のタレントを見るとハンガリー人とかアメリカ人とか言っておりますが、殆んどユダヤ系の人達が多いですね。だから人種差別が無い。それから東ティモールみたいに襲われる事が無い。日本は治安が良い。日本では新宿の歌舞伎町であっても、他国に比べれば治安が良いのではないかな。
これからが問題なんですが、日本は私有財産を保護しているといいますがこれは嘘だと思います。
例えば、戦後の農地解放で地主の私有財産は間違いなく取られた。それから相続税が異常に高い。税金を払ったあとの財産にまた相続税を取るんですから、それは税率が70%なんて正気の沙汰ではない。相続税は断固として欧米並みに引き下げる。イギリスは30%だとか、アメリカは40%だとかいわれておりますが日本は一律10%位がいいんではないですかね。
そして所得税や法人税を先進国並みに引き下げる。日本は今度所得税が下がりました。住民税を入れたトータルで見ますと最高税率50%を下っておりますから、あと10%下げればアメリカに追いつきます。ユダヤ人にとりましては「税金が安い」「私有財産が保護されている」「人種差別が無い」「治安が良い」この四つが良い国の条件なんだと思います。
それで問題の私有財産の保護ということですが、その国が外国から攻められた時も、チャンと自分の財産を守って国民の為に頑張ってくれるという国防がなければ駄目です、治安の大本は国防なんですから。
これ等を含めて「金持ちのユダヤ人が住みたくなる国」ということになるんではないかと思います。
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『激動のなかを生きる男たち』 竹村健一 1998年7月17日*4
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最高税率を四〇％に
麻生 豊かになったら、豊かになったように税金を変えればいい。貧しかった時代には金持ちから累進課税で金を召し上げ、お上の判断すなわち主計局の判断で貧しい人に再分配するという制度でもよかった。またそれで百三十年やって来た。そしてうまくいったわけだから。
しかし今や日本人は豊かになったし、大蔵省のレベルも大したことはないと分かったんだから、この際、累進課税の最高税率を欧米先進国とほぼ同じ四〇%(一五%に達する住民税を合わせて)以下にすべきです。
竹村 その通りです。ぜひやって下さい。
麻生 先進国は行政サーボスを競争する時代になっていると思うんです。どういう国がいいかといえば、多分、金持ちのユダヤ人が住みたくなる国が一番いい国なんですよ。人種差別がなく、治安がよく、税金が安い。この三つですね。日本は一と二はクリアしている。問題は税金でしょう。竹村先生がおっしゃるように、日本は豊かになったんだから、個人で使える裁量分を増やすべきですよ。
竹村 そう。昨日も文化放送をキー局に全国ネットしている番組で、渡部昇一さんらと対談していたんだけれども、ユダヤ人の有名人を日本に連れて来てね、政界一の歌手マドンナか、やはり世界の投資家ジョージ・ソロスみたいのを。あるいはロスチャイルド一族の一人でも日本に住んでくれたらねえ。そして理由は何と聞かれたときは、「いや、日本は税金が今、アメリカよりもイギリスよりも安くなったから」なんて言ってごらんなさいよ(笑)。
そういうのは政策にはなり難いけど、あなたが大きい声で言うて･･････。そやけど、あなたをテレビはなかなか出さないだろうねえ。怖がって(笑)。
麻生 マスコミのこともボロクソに言いますからねえ(笑)。
竹村 今日は珍しい話をいろいろ聞かせて頂きました。特に表現能力が抜群なのに感銘しました。これから、「講演、誰かいい先生いませんか」と言われたら、「麻生さんを呼びなさい」と言うことにします(笑)。ありがとうございました。
麻生 こちらこそ。
(『バンガード』一九九八年六月号)
資産家＆会社経営者らしく、税金が払いたくないというのが本音かも知れませんねｗ
とりあえず、金持ち＆金持ちのユダヤ人 >>>>>>>>（越えられない壁）>>>>>>>> 下々の平民 ということなんでしょう。
