水島監督、映画『靖国 YASUKUNI』騒動を推理する

Jodorowsky2008-05-09

 
月刊『正論』で人気沸騰中のブル聯隊長水島監督の連載。「 映画『南京の真実』製作日誌 "情報戦"の最前線から 」
最新の第9回においては、シナリオライターとしての視点を通して、今回の映画『靖国 YASUKUNI』騒動のカラクリを白日の下にさらしております!以下に抜粋。*1

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 私はシナリオライターとしても、様々なサスペンスドラマを書いてきた。今回の映画「靖国 YASUKUNI」をめぐる騒動をサスペンスフィクションとして見ると、面白いスパイドラマが想定出来る。以下、私のシナリオ概略を書いてみる。
 我々(李監督と製作陣)は、最初から、映画「靖国 YASUKUNI」を社会問題化することを狙って文化庁助成金の申請をすることを決めた。靖国神社に関する中国の対日情報宣伝工作の一環としてである。元々、製作資金も工作資金も、朝日新聞に一面全段の広告(定価三千五十万円!)を掲載できるほど、潤沢な金額を共同制作の中国、香港の映像企業から提供されている。文化庁と外郭団体である(独)日本文化芸術振興会が出す公費七百五十万円の助成金などどうでもいいが、日本政府の公的な「お墨付き」がほしい。
 問題は、映画「靖国 YASUKUNI」が文化庁の定めた助成基準に合致しないことだ。基準には「我国の優れた映画制作活動を奨励し映画芸術の振興を図るため日本映画制作活動を支援する」という項目がある(傍線、水島*2)。我々ドラゴンフィルム(申請会社)は渋谷区のアパートの一室を事務所にしているが、プロデューサー、監督はともに中国人、共同制作社も香港のテレビ局や上海の有限公司である。日本のプロダクションではないし、明らかに日本映画ではない。さらに、作品条件に「宗教的又は政治的宣伝意図は有しない」という項目がある。申請書には意識的に「戦争と平和、生と死、植民主義と愛国主義、名誉と恥辱、宗教と政治、右翼と左翼の衝突をめぐって靖国の精神構造を見極めようと試みた」と記すことにした。明らかに政治的テーマを意識し、認識しているが、後で「問題化」させるためには必要なのだ。
 我々には「仲間」が文化庁内部にいる。助成金審査をする委員たちのほとんどは「九条の会」や新左翼のメンバーなど、左翼系かリベラルな映画関係者であり、ほとんどが味方である。だから、間違いなく、他の十四本の日本映画を押しのけ、助成金は交付されるはずだ。映画の構成の中心は、靖国刀匠の苅谷直治氏*3にして、「靖国刀の伝統技術と芸術性を記録する映画」だと嘘を伝えて、出演させてしまおう。撮ってしまえばこっちのものだ。後は編集テクニックで、靖国神社と殺人道具としての刀を結びつけ、百人斬りや南京大虐殺のイメージをつなげていこう。これは国際的にも反靖国キャンペーンを展開できるぞ。さらに、我々は無名で実績もないが、中国コネクションと資金を使って、国際映画祭の招待作品にさせ、箔をつけよう。
 さて、いよいよ、こちらのエージェントを使って、靖国神社に参拝するような「右翼」国会議員に、この映画の助成金交付について情報の餌をまいて、問題化させよう。奴らが騒ぎ出したら、いや、騒がなくても、試写会を行ったら、「政治圧力による表現の自由を奪う暴挙」と反撃しよう。日本の馬鹿なマスコミ連中や我々が浸透させたエージェントたちが、「表現の自由を守れ」の大合唱をしてくれるだろう。田原総一郎氏などはその尖兵となってくれるはずだ。そして、そうなった......。中国当局は、ことの外お喜びである。大陸の家族にも特権が与えられるだろう。
 以上が、想定した仮想シナリオである。話の筋立て以外は、全て事実である。大胆すぎる推測かもしれないが、その経過も、結果も、腑に落ちるし、符号するのである。
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こんな妄想ばっかしてるんですかねw
そういえば『南京の真実』はなかなか海外の映画祭に出品されないなぁ...
やっぱこれも中共の陰謀だと考えると、腑に落ちるし、符号するのである。
 

*1:『正論』平成20年月6号 P349〜350

*2:傍線は太字に

*3:恐らく刈谷直治氏のこと

中国は完全に安倍外交に屈していた

 
水島監督のマッチョなネガティブさとは対照的に、次のは無駄にポジティブ。*1
日経BPサイトで連載されている、日下公人さんの連載『現実主義に目覚めよ、日本!
第73回 日本の経験がこれからの世界を動かす」から抜粋。

麻生元外相の「自由と繁栄の弧」はものすごい思想攻勢
 
 安倍晋三さんと麻生さんの意見が一致して、二人で取り組んだ「価値の外交」という概念がある。日本から始まって、ベトナムを回って、シンガポールを通って、インド洋へ出て、アラブ諸国に至るという、“お月様”みたいな弧があって、それらの国々はみんな経済がうまくいっていて、繁栄している。その繁栄の奥には「価値」があるということである。
 価値とは、例えば「自由は尊い」ということ。「民主主義は尊い」「言論の自由尊い」「家族仲良く暮らそう」「相手を侵略しない」「軍事力には金をかけない」といったことで、それらの価値観が各国において共通していて、みんな繁栄している。
 麻生さんはその「繁栄の弧」の上にある国々を回って、「今の価値観でもっと一緒にやろう」という話をして大成功した。そこで、それを「自由と繁栄の弧」と発表した。しかし、日本ではそのことを誰も褒めていない。
 中国やロシアはそれを脅威に思っているはずだ。「自由と繁栄の弧」に囲まれたら勝ち目がない。中国やロシアには、国内にそういう価値がまったくないのだから。
 国内にないものを今からつくろうと言われても困る。もしつくったら、共産党政権はなくなってしまう。そうした意味で、麻生さんが発表した「自由と繁栄の弧」とは、実はものすごい思想攻勢なのである。
 
中国は完全に安倍外交に屈していた
 
 そういうことをマスコミは書かないから、日本人は気がついていない。ところが、在日元中国人評論家の石平さんはそれを書いた。石平さんによれば、北京に行ってみると、もうみんな「日本に負けた。完全に日本にグリップされた。我々はそれに対して戦う手段がない」と言っているそうだ。
 それを聞いた麻生さんは、「たしかに、外務大臣として北京へ行ったとき、中国の胡錦濤国家主席はもう困り果てていた。本当に立ち往生していた」と言っていた。
 「これからいったい誰が総裁になるのでしょうか、やはり安倍晋三がなるのでしょうか」「おそらくなるでしょう」「では安倍晋三に対して、我が中国はどうすればいいでしょうか。教えてください」――というやり取りがあったそうだ。そこで、安倍晋三さんが中国へ来たとき「まずは全面屈服してください」と言ったら、本当にそうしたらしい。
 それなのに日本の新聞やテレビは、「北京詣をした」と報道した。「安倍はさっそく北京詣をした」というふうに、悪口ばかり言う。しかし、中国側はもう反日的なことをまったくしなくなって、ただ静観しているだけであった。あれは完全に安倍外交に屈服していたのだろう。
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自由と繁栄の弧」が、中国とロシアにとって脅威であるかも知れないのまでは分かるけど...*2
なんでイキナリ 「日本に負けた。完全に日本にグリップされた。我々はそれに対して戦う手段がない」 になってしまうのだろうか?
普通に馬鹿にされてるか*3、その石田衣良みたいな名前の中国人評論家が適当なことを言ってるようにしか思えない。*4
「中国の胡錦濤国家主席はもう困り果てていた」のも、麻生の下らない漫画ジョークに呆れていただけのような気がする。
まぁ、このレベルの耳障りの良いことばかりいうブレーン達のせいで、安倍さんはお腹を壊したのに間違いないんだろうな。*5
しかしコラム名が「現実主義に目覚めよ」てのが何かウケルw
 

*1:パラレルワールドって言うのかな...

*2:尤も具体的に何かやったのだろうか...?

*3:おもちゃの拳銃をもった子供相手に倒れてみせるように

*4:石平 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B9%B3_%28%E8%A9%95%E8%AB%96%E5%AE%B6%29

*5:保守界では、世耕さんとマスコミの責任になってますが