安倍総理従軍慰安婦答弁

Jodorowsky2007-03-06

3月5日参議院予算委員会における、小川敏夫議員(民主党)質疑時に、
米下院の従軍慰安婦決議案に関する質問(1:02:08〜01:16:32)がありましたので、
以下に該当箇所を書き起こします。



小川
慰安婦問題。まさに、アメリカの下院においてですね。
この慰安婦について、日本国が謝罪すべきだというような決議案がでるかもしれないと。いうような状況になってございます。
総理はこの慰安婦問題について国の責任を認めた、宮沢内閣時代の、この河野当時官房長官談話*1。これについて、まずどのようにお考えですか。


安倍
この談話につきましては、えー、さきの国会で答弁いたしましたようにこの河野官房長官談話ということにつきましては、基本的に継承していくと、言う事を申しあげているわけであります。


小川
最近総理は、強制は無かったと、いうような趣旨の発言をされましたか。この慰安婦の問題について。


安倍
その件につきましても、昨年の委員会で答弁したとおりでございまして、ま、この議論の前提となる、えーまーわたくしがですね、かつて発言をしたいわば教科書にのせるかどうか、という時の議論について、わたくしが答弁をしたわけでございます。
そしてその際わたくしが申しあげましたのはですね、いわが狭義の意味においての強制性について言えばですね、これは、それを裏付ける証言はなかったと、言うことを、昨年の国会で申し上げたところでございます。


小川
この3月1日にですね、強制はなかったと、いうような趣旨の発言を、されたんじゃないですか。


安倍
ま、ですから。この強制性ということについてですね、何をもって強制性ということを議論しているかということでございますが。
ま、言わば、えー官憲がですね家に押し入っていって人さらいのごとく連れて行くという、そういう強制性はなかったと言うことではないかと。こういう事でございます。
そもそも、この問題の発端としてですね、これは朝日新聞だったと思いますが、吉田清治という人が慰安婦狩りをしたと言う証言をしたわけでありますが、この証言はまったく、後にでっちあげだったことが分ったわけでございます。
ま、つまり発端はこの人が、そういう証言をしたわけでございますがいま申し上げました顛末になったと、いうことについてですね、えー、その後、ま、言わば、この様に慰安婦狩りのような、強制性、官憲によるですね、強制連行的なものがあったと、いうことを証明する証言はないと、いうことでございます。


小川
今、証言は無いと言いましたね。
しかし実際にアメリカの下院においてですね、アメリカ合衆国の下院において、慰安婦をされていた方が、そういう強制があったという証言をしている、だから、下院で決議案が採択されるかどうかってことになってるんじゃないですか。
今、証言が無いとおっしゃりましたね。実際にそういう体験をしたというふうに証言している慰安婦が現にいるわけですよ。そういう人たちの発言は証言じゃないんですか。


安倍
いわば、裏付けのある証言は無いということでございます。
ま、証言と言えば先ほど申し上げましたように、吉田清治氏の証言も証言じゃないですか、まったく、この人の証言はでっちあげだったということでございます。


小川
一度確認しますがね、そうすると家に乗り込んで無理矢理つれて来てしまったような強制はなかったと。じゃあどういう強制はあったと、総理は認識されてんですか。


安倍
ま、この国会の場でですね、こういう議論を延々とするのは、わたくしは余り生産的だとは思えませんですけど、敢えて申し上げますが、言わば、これは昨年の国会でも申し上げましたように、その時の経済状況というものがあったわけでございます。
ご本人が進んで、えーそういう道に進もうと思った方は恐らくおらんなかったんだろうと、この様に思います。また間に入った業者がですね、実は強制をしていたというケースもあったと、ということでございます。
そういう意味において、広義の解釈においてのですね、強制性があったということではないでしょうか。


小川
それは、業者が強制したんであって、国は強制したんではないという、総理のご認識ですか。


安倍
これについては、先ほど申し上げましたように、いわば、乗り込んでいってですね、人を人さらいのように連れてくるというような強制はなかったということではないかと、このように思います。


小川
だから総理、私は訊いてるじゃないですか。家に乗り込んで連れていってしまうような強制はなかったと、じゃあ、どういう強制があったんですかと訊いてるわけですよ。


安倍
もう既にそれは河野談話に書いてある通りであります。それを何回もですね、まぁ小川委員がどういう思惑があってここでそれを取り上げられてるかということは私はよくわからないわけでありますが。
今、正に、アメリカでそういう決議が話題になっているわけでございますが、そこには、やはり、事実誤認があるというのが、私共の立場でございます。


小川
アメリカの下院でですね、我が国が謝罪しろというような決議がされるということはですね。
我が国の、この国際信用を大きく損なうですね、大変に重要な外交案件だと思うんです。
それで、事実誤認だから、じゃあそういう決議案を、もしアメリカ下院がすれば、事実誤認の証言に基づいて決議をしたアメリカ下院が悪いんだと、だから、日本は一切謝罪することもないし、そんな決議は無視する、無視していいんだと、これが総理のお考えですか。


安倍
これはあの、別に決議があったからと言って我々は謝罪するということは無いということは、まず申し上げておかなければいけないと思います。
で、この決議案はですね、客観的な事実に基づいていません。また、日本政府のこれまでの対応も踏まえていない。ということであります。
もしかしたら委員は、逆のお考えをもってんのかも知れませんが、こうした米議会内の一部議員の動きを受け、政府としてはですね、引続き我が国の立場について理解を得るための努力を、今、行っているところでございます。


小川
河野談話はですね、単に業者が強制しただけではなくてですね、慰安所の設置や管理、慰安婦の輸送に対する軍の関与を認定したと、言っとるわけです。
このことについては総理は、認めるんですか、認めないんですか。


安倍
ま、ですから先程来申し上げておりますように。書いてあるとおりであります。


小川
書いてあるとおりは、書いてあるの事実ですよ。書いてあるのは。
総理がそれを、そういうふうに思ってますかっと訊いてるんです。


安倍
ですから、書いてあるとおりでありまして。
それを読んでいただければ、それが政府の今の立場であります。


小川
わたくしはねぇ、この問題についての、このー国際感覚。あるいは人権感覚と言いますかねぇ。
全く、そのー、総理のその対応についてですね、わたくしは寂しい限り、むしろ日本のですね、国際的な信用を損なうことになってるんではないかと思いますが。
すなわち、下院においてですね、そこで慰安婦の方が証言された、それが、事実誤認だからもういいんだと、言って通るほど、この国際環境は甘くはないと思います。
むしろ、こうした人権侵害について、キチンとした、謝罪なり対応をしないということの、この、人権感覚、あるいは過去に日本が起こした、その戦争についてのですねぇ、この真摯な反省が、やはりまだまだ足らないんではないかという、この国際評価を招く、こうした結果になってるんではないでしょうか。どうですか、総理。


安倍
わたくしは全くそうは思いません。
小川議員と全く私は立場が違うんだろうと思いますね。
戦後60年、日本は自由と民主主義、基本的な人権を守って歩んで参りました。そのことは、国際社会から高く、わたくしは評価されているところであろうと。このように、思います。これからもその姿勢は、変ることはない。ということを、わたくしは今まで、繰り返し述べてきたところでございます。
小川議員は殊更ですね、そういう日本の歩みを貶めようとしてるんではないかと。こんなようにも、感じるわけでございます。


小川
大変な暴言でありまして。
わたくしはねぇ、アメリカの下院で、そうした決議がでると、出るかもしれない、既に委員会では決議が出てるわけで、今度は下院、院全体でですね、決議がでるかもしれないと、そのことによって生ずる我が国のこの国際的な評価、これが低下することを憂いて言ってるんですよ。


<<中断>>


小川
わたくしは、日本を貶めるのではなくて、日本の評価が、国際的により上がるようにと、言うことを願って、このアメリカの下院でですね、下院で決議がでるというのは、これは、大変なことじゃないですか。そのことを憂いてわたくしは質問しておるわけですよ。
それを貶めるとはなんですか。
私が日本ていう国を貶めるための発言だとはどういうことですか。総理。


安倍
小川委員はですね。その決議が正しいということの前提に立って仰ってるんですか。そのことをお伺いしたいと思います。


小川
決議がでることを心配してですね。
決議がでることによって、日本の国際的評価が下がることを懸念して言ってるわけです。


安倍
ですから、この決議案には、決議案にはですね、明らかに事実誤認があるということを申し上げているわけでございます。


小川
被害者が、まぁ議院で証言されているわけですねぇ。
その証言に基づいて、下院が決議をすると。
すると、その証言を信用ありとした下院の判断が間違いだと。
だから、もうそのことについては、何の対応もしなくていいと、ただ事実誤認だと言ってればいいと、いうのが安倍総理の姿勢ですか。


安倍
今、小川委員の発言の中にも事実誤認が含まれています。
まず下院は判断をしていません。まだ案でしかない。
というわけでございます。そして私達は対応をしております。


小川
わたくしは出たといってないじゃないですか。
委員会では決議通ってますよ。ただ下院の院としては、まだ出てないし、しかし、困るでしょうと言ってるわけです。
まぁ総理、あなたがですねぇ、河野談話、これについてですねぇあまり、積極的にといいますか、前向きに取り組んでるとは思えない姿勢が良く分かりました。

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ストリーム画像からの書き起こしは大変過ぎました...思いつきでもやるんじゃなかった...。