安倍前首相 本村洋氏「政治利用」問題

Jodorowsky2008-05-14

 
週刊文春の記事を引用と称して丸々コピっときます。
詳細な経緯に関してはid:yoko221bさんがコチラでまとめられております。
またid:hagakurekakugoエントリーも参考になります。

安倍前首相「政治利用」に光市母子殺害木村さんが絶句 2008年5月15日号 (5月8日発売) P161-162
 
「光市の街頭演説には本村さんがいらっしゃいました。本村さんは私に『頑張ってください、山本さん(自民党公認候補)を応援しています』とおっしゃった。本村さんは山本繁太郎さんに賭けたのです!」
 安倍晋三前首相がハイテンションでこう絶叫したのは、衆議院山口二区補欠選挙投票日前日の四月二十六日、岩国市内での応援演説においてだった。
 奇しくも選挙期間中の二十二日には広島高等裁判所において、選挙区内で起きた光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で死刑判決が出たばかり。遺族の本村洋さんは時の人となっていた。
 演説を取材したジャーナリストの横田一氏が語る。
「安倍前首相は大げさな身振り手振りを交え、興奮気味に見えました。地元では自民党が光市の事件を争点にするという噂があったので、演説を聞いて、本村さんは公に山本候補を支持しているんだと思いました」
 実際に選挙期間中には、「本村さんが山本候補の応援演説をする」などの情報が流れ、新聞社系のサイトにも「(自民党は)山口県光市の母子殺害事件の遺族である本村洋さんまで応援に引っ張り出したほどだ」と報じられていた。
 安倍氏は岩国氏の前に行われた光市での演説でも事件に触れていた。
「(今日は)本村さんも来ています。自民党は犯罪被害者支援に取り組んでいる」
 しかし、安倍氏の演説、実は大ウソなのだ。
 本村氏本人が語る。
「選挙は大事ですから毎回演説会は聞きに行くんですが、判決前は影響を与えてはいけないと思いメディアの取材も全部断り、選挙演説も聞きに行かないようにしていました。ただ、判決のあとの金曜日だったと思います。私の会社の近くに安倍前総理と山本候補が演説
に来ると聞き、裁判も終わったし、ちょうど会社が昼休みだったので、確かにコッソリ一人で聞きに行きました。
 しかし、演説で名前を出されて本当にビックリしました。(山本候補を応援した事実は)まったくありません。自民党から応援を依頼されたこともありません。確認もとらないで(新聞社系サイトに)記事を書かれたことには憤りを持っていますが、混乱を招いたのなら、演説を聞きに行かなければよかったと反省しています」
 ところが、安倍氏は本村さんの気持ちを慮ることもなく、岩国の演説では、犯罪被害者支援問題に触れてこうも語っていたのである。
「お嬢さんを無残に殺された本村さん。そのお嬢さんの遺影を持って私の所にやってきて『どうか安倍さん、この法律を通してください』と涙ながらに訴えたのです!」
 それを伝えると、本村氏は思わず絶句・・・・・・落胆し困惑した様子でこう続けた。
「私がいないところでそういう発言をされたことはどうかと思います。それに陳情したのは私ではない。遺影とかは出していませんが、私は小泉総理にお願いに行ったことはあります。安倍さんには光市での演説のときに始めて(聴衆の一人として)お会いしました」
 KYぶりもここに極まれりの暴走演説だが、安倍氏の姑息な本村氏の政治利用も虚しく、自民党は「ガソリン」と「老人いじめ」のダブルパンチで民主党に約二万票差で完敗。福田政権の支持率は二○パーセントを切ってしまったのである。
 ジャーナリストの上杉隆氏は最近、安倍氏は"躁状態"にあるのではないかと指摘する。
「落ち込んでいるかと思って安倍さんに会うと、異様に明るいので周囲は戸惑っている。いつもハイテンションで、『もたないね福田も』など福田首相への悪口も多い。政権を投げ出して国民にも自民党にも大迷惑をかけたのに、なぜハイテンションになれるのか。自民党議員のなかでも違和感をもっている人は多い」
 KY男の軽薄な上機嫌には手がつけられない。だが、その軽さが犯罪被害者遺族の思いを踏みにじったことは、決して許されることではない。

これに対して、安倍さん公式サイトに掲載された反論は以下。

捏造記事掲載の「週刊文春」に対し断固たる措置 !
最終変更日時 2008年05月10日 14時45分
 
5月15日号の週刊文春に掲載された『安倍前首相「政治利用」に光市母子殺害 本村さんが絶句』と題する記事は、事実誤認による捏造であり、断じて容認することはできません。私に対する悪意に満ちた誹謗中傷記事にほかならず、法的措置を含めて断固たる措置を取る決意です。
 
この記事は衆議院山口2区補欠選挙(4月27日投票)における私が行なった山本繁太郎候補の応援演説内容に焦点を当てたものですが、誹謗中傷する目的で構成されていると断言できます。
 
私が補欠選挙光市母子殺害事件の遺族である本村洋さんを利用した事実もなければ、そのような意図は全くありませんでした。確かに山口2区内である光市内での演説会場で本村さんにお会いし、聴衆を前に本村さんに触れた演説を行いました。
 
私が週刊文春の記事で許すことができないのは、全体の記事構成、特に以下の内容が事実とは全く異なり、捏造によるものであることが明白であるからです。 
 
その内容は
 
<岩国の演説では、犯罪被害者支援問題に触れてこうも語っていたのである。「お嬢さんを無惨に殺された本村さん。そのお嬢さんの遺影を持って私の所にやってきて、『どうか安倍さん、この法律を通してください』と涙ながらに訴えたのです!」>
 
というものです。
 
私が総理大臣在任中、犯罪被害者の権利保護、支援問題に取り組んでいたのは事実で、「犯罪被害者等の権利利益保護を図るための刑事訴訟法改正案」の成立に全力をあげました。その関連で、応援演説の中で引用しましたが、本村さんとは全く別人とお目にかかった時の会話を紹介したものです。
 
この記事が出た直後、私はインターネットのYouTube(ユー・チューブ)でアップされていた私の演説、更に録音テープを確認しましたが、このくだりで本村さんの名前を挙げていないことを確認しました。
 
私が実際に演説したのは
 
「私のもとにお嬢さんを殺されたお母さんが遺影を持って『総理、安倍さん、是非ともこの法律を通して下さい』と涙ながらに訴えたんです」
 
というのがその内容です。
 
総理大臣在任中の昨年6月12日に「全国犯罪被害者の会」の表敬訪問を受け、その際の訪問者の一人(主婦)が訴えた内容を応援演説で披露したのです。私はその時の様子を鮮明に記憶しており、演説の中で「本村さん」と発言するはずがないのです。
 
週刊文春の記事では、私がそのくだり「本村さん」と発言したという事実誤認に基づいて本村さんのコメントを掲載しています。
 
<それを伝えると本村さんは思わず絶句・・・落胆し困惑した表情でこう続けた。
 
「・・・・陳情したのは私ではない。遺影とか出していませんが、私は小泉総理にお願いに行ったことはあります・・・・」>
 
とあります。
 
私が発言していない内容をもとに、本村さんにコメントを求めたのです。その上で「ここに極まれりの暴走演説」と断定しています。
 
さらに最後に週刊文春は<犯罪被害者遺族の思いを踏みにじったことは、決して許されることではない>と記事を結んでいますが、こうした事実誤認に基づいた捏造記事こそ、私は断じて許すことはできません。
 
私は週刊文春に対して法的措置を取ることを含め、準備を進めています。
 
以下は「週刊文春」に対して送付した内容です。

送付文PDFファイル
 
連絡先: 略

 
追記
基本計画推進専門委員等会議(第1回)及び経済的支援に関する検討会・支援のための連携に関する検討会・民間団体への援助に関する検討会(第1回)合同会議 議事録
この議事録には、本村洋さんと、山口2区の候補者であった山本繁太郎さん*1の名前を確認できます。*2
以前「犯罪者にも事情がある」と発言した民主候補の平岡秀夫さんより、自民と山本さんにシンパシーを感じても別段不思議ではないですね。*3
 

*1:当時:国土交通省住宅局長

*2:面識があったかどうかは不明

*3:ただし文春や江川紹子さんに対しては明確に否定しております