戸井田議員は何がしたいのか?


まぁ、さっぱり分らないんですけどね(笑)
なので、とりあえずチャンネル桜で公開されている鼎談を見てみました。


国際連盟で採択されなかった『南京事件』」1

2 http://www.youtube.com/watch?v=u1lnZ0ilD7A
3 http://www.youtube.com/watch?v=ysULmUyobDU
4 http://www.youtube.com/watch?v=lA3PiFc3s-I
5 http://www.youtube.com/watch?v=9M6J720wTLs
6 http://www.youtube.com/watch?v=1o7_VKwECQM
戸井田議員が決定的資料だという『国際連盟で演説』について説明してるんですが、
顧維釣代表演説の何が「否決」や「否定」されたのか?この映像では正確なところが理解できませんでした。あたかも顧維釣代表が中国として決議案を出して、その決議案が否決されたようにも聞こえてしまうのですが、それはさすがに事実と違うようですし、最低限、本当に「決定的」と言えるには「中国として出した決議案」がプロパガンダであることを理由も否決されていることの証明が必要だと思うのですが...
まぁ水島社長の体重が100kg弱だと分かったのは収穫でした(適当)。


少なくとも、
秦郁彦の概説書から、アリソン(1月6日に南京に戻ってきた)に関して引用すれば

国際委員会のアメリカ人委員から、「日本軍による中国人市民の無差別殺害と婦女暴行」の実態を聞いたアリソンは、直ちに「まだ日本兵に対する統制は不十分だが、最悪の時期は過ぎたと思われる」(米外交文書)と国務長官に報告した。
そして十五日にエスピー副領事がまとめた「南京の状況」と題する31ページの報告書に、国際委員会の詳細な暴行記録を添付してワシントンに送った。その後、アリソンは大使館の損害に関する保障と陳謝問題をめぐって、日本側と交渉を始める一方、南京市内に起きた不祥事を逐一、本国に打電する精力的な活動を見せている

となっており議員の言う「 国際連盟の理事会は,中国の一方的な政治宣伝との認識を持っていた 」とはちょっと考えにくいなと思います。
 
何はともあれ、国政調査権や議会発言の脅しを使ってまで、一次資料の公開を求める行動力は中々エライことなのではないでしょうか?
興味深いのは、私の認識というか一般的にも、公開されてない公文書は「日本に都合の悪いものだから公開してこなかった」とばかり考えられてきたと思うのですが、戸井田議員の場合は「中国の陰謀」により公開されてこなかったと思ってる節が伝わってくるのです。この点はスゲー斬新だなーとは思います。


ついでに各所で話題になっている、図書館に所蔵資料の訂正を求めてる件ですが。
実は昨年10月27日の内閣委員会でも同様の質問をしており、その時点では国立国会図書館(だけ)ではなく、地方自治体の図書館を念頭に発言していました。
  10/27 内閣委員会より テキスト WindowsMediaPlayer  RealPlayer

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000216520061027003.htm

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○戸井田委員 ぜひお願いしたいと思います。美しい国をつくるということは大変難しいことであると思いますけれども、やはり、こういうもとのところを大切にしていかなきゃいけない。


 次に、手元の資料の六を見ていただきたいんですけれども、これは、東京都のある区立の図書館に所蔵されている書籍をコピーしたんです。


 知る人はよく知った本だと思うんですけれども、この中で、ずっと資料を見ていくと、「集団で輪姦された上、皆殺しにされた現場の写真。」と説明がされて、矢印がついている。その次のページが虐殺された状況の写真ということになっているんです。


 全部原本をここに持ってきております、後で、もしだれか見たい人があったら見ていただきたいと思うんですけれども、この写真の、本多勝一さんのこの部分、橋を渡っていくあれですけれども、上のところに今読んだように書かれているんです。隣に、こんな、目を覆いたくなるような写真が載っかっている。この橋の上を歩いた人たちがみんなそういうふうに殺されたというふうに見るしかないわけですね。


 だけれども、この橋の上を渡っているその人たちのもともとの出どころは、ここにあるんですよ。


 アサヒグラフの中に同じ写真がありまして、「我が兵士に護られて野良仕事より部落へかへる日の丸部落の女子供の群(十月十四日 熊崎特派員撮影)」というふうに書かれているんです。これはちゃんと、写真を撮った人も、日付も、きちっと書かれているんですよ。ところが、前のものはそんなことは一切書かれていないわけです。もともとのこの原本をとって中国側がそれをつくったということなわけであります。


 だから、中国側が、日本の朝日の記者が撮影した写真を全く逆の目的で勝手に使用している。それをまた朝日の元記者が悪用しているわけですね、この本多勝一さんという人が。この人は、ことしの九月二十四日に、南京大虐殺記念館から、業績を認められて表彰されているんですよ。


 こういう写真、もうだれが見たってわかるものですよ。こういうものを放置しておいていいんだろうか。一週間前ですよ、この本を借りてきたのは。そのまま同じようにして戦後何十年も、これは、本が発行されたのは一九七二年です。そのころからずっとそのままある。後、みんなこうやって、もうぼろぼろになるぐらい読まれているわけですよ。後ろの、借りた人のあれを見たら、一枚も二枚も張ってあるわけですよ。それだけの人が見ている。それを丸々信用しているということを考えたら、恐ろしいことじゃないか。


 これに何とか手だてがないだろうかということで考えたんですね。そうしたら、この間、いろいろ話題になっていました富田メモ、あれを見ていてぴんとひらめきました。百聞は一見にしかずですから、こういう、少なくとも事実が完全に確認されているものだけでも同じものをちゃんと、資料七、お配りしていると思うんですけれども、資料七と同じものをつくってもらって、それをインターネット上で文科省でも公開するんですね、ページをつくって。それぞれの図書館がそれを引っ張り出してプリントアウトして、確定されたものの上に張りつける、富田メモのように。富田メモと同じように張りつけるんですよ。そうしたら、下に印刷されている写真と正しいものとが比較できるわけであります。


 そうすると、そういうふうに発行された本が、例えばその中に何枚も何枚もこういうことが張られるようになったとしたら、資料として値打ちがなくなってくるのは当たり前だと思うんですね。ぜひそういうことをやっていただきたいというふうに思うんですよ。これは、お金もかからないし、すぐできる。


 また、その情報をどうやって集めるんだといったら、今、インターネットの時代です。ネットボランティアというかネチズンというんですかね、最近の。そういった人らは真剣になって探しますよ。それで出てきたものを、本当にそれがそうなのかどうか確認すればいいわけですよ。それをされたものはちゃんとホームページに掲げていく。そうしたら、お金もかからずにすぐに、文化の日からでもできると思うんですよ。ぜひお願いしたいと思います。

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この後、役人に軽くあしらわれてブチ切れてますが...


ところで、上記のチャンネル桜で共演している、水間政憲氏ですが。
Wikipedia ←でみると...
今の肩書きはジャーナリストですが、元々は照明の専門家だったようですね。


戸井田議員のネタ元*1として活躍している水間氏ですが、チャンネル桜内でも語られてたように、田中正明氏の弟子だそうです。
(丸坊主日記『所謂南京事件』(2006-11-28))
「...水間氏の師である田中正明氏は松井大将の秘書をされており...」
田中正明:Wikipedia
「...田中の弟子としては水間政憲保守系雑誌で、松尾一郎がインターネット上で田中の主張を引き継いで展開している。」


田中正明氏といえばWikipediaにも書かれているように、史料の改竄、特に『松井石根大将の陣中日記』においては、合計300ヵ所という画期的な数の改竄を行った人として有名です(確かに一次資料は大事ですね)。
戸井田議員が国会質問で言われているような訂正作業をこの本行った場合...

そうすると、そういうふうに発行された本が、例えばその中に何枚も何枚もこういうことが張られるようになったとしたら、資料として値打ちがなくなってくるのは当たり前だと思うんですね。ぜひそういうことをやっていただきたいというふうに思うんですよ。これは、お金もかからないし、すぐできる。

ただしお金(人件費)と作業量は膨大なものになりそうです。


ゴーマニズム宣言』や『国民の歴史』なんかもやたら分厚くなりそうだ♪
うん、これはニートの雇用対策には使えるかも知れない(適当)。

*1:中国遺棄化学兵器問題も一緒にやっているようです