自分自身がトンデモ歴史に嵌っていること

チャンネル桜掲示板の
「チャンネル桜水島代表「南京攻略戦の真実を伝へる映画制作」支援スレッド」
を見てみると、以下のような書き込みがありました。 ※読みやすく一部改変

ガーランド 投稿日時: 2007-3-29 23:58
No.78605:Re:チャンネル桜水島代表「南京攻略戦の真実を伝へる映画制作」支援スレッド
皆様、長らくご無沙汰しておりました。
こちらへはしばしばROMしていましたが、最近とあるサイトでの出来事を報告したいと思います。

望夢楼(BOUMUROU)というトンデモ理論、偽史を検証するサイトでなかなか論理的な検証を行っているのですが、次のような記述がありました。

>歴史修正論:歴史的事実とされているものを虚構と見なしたり、歴史的事実に一般的な解釈とかけはなれた解釈を下したりするもの。例えば、ドイツにおけるいわゆる「歴史修正主義者」による「アウシュヴィッツはなかった」説、日本の「南京大虐殺はなかった」説、「従軍慰安婦に問題はない」説などが挙げられる。

この箇所について掲示板に質問を投げかけてみた所、激しい返答が戻ってきました。(以下のリンクをご覧下さい)

http://hpcgi3.nifty.com/boumurou/m_board/mb1.cgi
かの山本弘氏と同じく、この人も自分自身がトンデモ歴史に嵌っていることを認めたくないようです。


リンク先は、望夢楼というサイトで、管理人は長谷川さんという方です。
上記引用されている記述は、↓このページの
http://homepage3.nifty.com/boumurou/tondemo/gishi/gishi.html
近代日本における「偽史」の系譜 ──日本人起源論を中心として── の中にある
「 1「偽史」とは何 か」という項目でした。


「質問を投げかけてみた」とされている掲示板には、以下のようなやり取りがありました。 ※読みやすく一部改変

ちょっと気になった事
投稿者:ガーランド 投稿日:2007年03月26日(月) 09時58分


初めまして
長谷川様の様々なコンテンツを拝見し、大変勉強させてもらいました。
その中で[近代日本における「偽史」の系譜]を読ませてもらいましたが、
少々気にかかる記述が見られたので質問させていただきます。

> 日本の「南京大虐殺はなかった」説、「従軍慰安婦に問題はない」説などが挙げられる。

長谷川様はこれらの件が「中国や韓国の主張が100%正しく、これらに対する反論は認められない」というお考えの下で書かれたものなのでしょうか?
私自身、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」についての議論で肯定・否定両派の論戦を見たり、議論に参加した経験がありますが、それこそ肯定派の方に長谷川様の言われる
> 「信頼できない論拠(例:史料批判が不十分な史料、事実誤認、全くの想像など)を基に、非学問的な方法論によって組み立てられた、虚構の歴史」に当てはまる発言が多々見られました。

長谷川様ご自身は「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」が中国・韓国の「虚構の歴史」として創られたという疑惑は持たなかったのでしょうか?それとも自ら様々な史料を精査しての結論に至ったのでしょうか?
どういう経過で長谷川様が「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」を歴史的事実として認識されたのか実に興味深い所です。


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Re:ちょっと気になった事
投稿者:長谷川@望夢楼 投稿日:2007年03月29日(木) 00時01分


> 長谷川様はこれらの件が「中国や韓国の主張が100%正しく、これらに対する反論は
> 認められない」というお考えの下で書かれたものなのでしょうか?
 「中国や韓国の主張」というのがどういうレベルのものを指しているのかいまひとつわかりかねるのですが、いずれにせよそんなわけないでしょう。だいたい、いったいどこのどなたが「これらに対する反論は認められない」などという非学問的な主張をしているのでしょうか。
 というよりですね。洞富雄・藤原彰・江口圭一・笠原十九司・吉田裕・吉見義明といった研究者の方々が、自分の学問的研究を放棄して中国や韓国の主張を祖述することにうつつを抜かしている、とかいう主張を展開なされるおつもりでしょうか。なんなら秦郁彦とか板倉由明などをこの中に入れても構わないのですが。まさかそういうおつもりではないと思うのですが、「中国や韓国の主張が100%正しく……」というくだりからはそのような解釈が出てきてしまいます。

 私自身の見解はこれら先学の多くの先行研究、たとえば洞『南京大虐殺の証明』、笠原『南京事件』『アジアの中の日本軍』『南京難民区の百日』、吉見『従軍慰安婦』等に多くを拠っています。ことに南京事件については、1980年代に偕行社が南京事件を否定する目的で史料収集を行ったところ、明らかに虐殺と見られる事例が多々発見されてしまった(つまり、日本側史料だけで虐殺が証明できてしまった)、という時点で、学問的決着は済みと解しています。
 拙文は10年も前に書いたものであり、いろいろな点で至らぬところはありますが、該当のくだりについては特に訂正の必要を感じていません。


常々疑問に思うことでもあるんですが、
たとえば長谷川さんが列記されている南京事件を肯定する日本の歴史学者が、もし本当に中国(国民党・共産党)による捏造工作で騙されているのだとしたら、その捏造を行うためにはどれだけのエネルギーが必要であるか?ということです。
被害者や第三国の証言者・マスコミだけでなく、日本側の証言者、戦闘詳報や陣中日記の類までもデッチアゲ、専門のトレーニングを受け平均以上の知性がある歴史学者(及び学会)を何十年にも渡って騙しつづけたと...
常識的に考えて不可能じゃね?