田母神が出世する土壌

 
結局、出世するためには田母神みたいな振る舞いがベストだったんでしょう。空自では。
 
ということで、ちょっと前の週刊誌記事。

週刊朝日 2008年10月3日 P133
「そんなの関係ねぇ」幕僚長 品位を問われる新たな暴言
 
 今年4月、イラクでの航空自衛隊の活動は違憲とした名古屋高裁の判決に、「そんなの関係ねえ」と発言し、有名になったのが田母神俊雄航空幕僚長(60)。その田母神氏が今年1月30日、埼玉県熊谷市の空自熊谷基地で講話を行った際、「関係ねえ」発言に劣らぬ"暴言"を連発していたことが、本誌が独占入手した文書でわかった。
航空幕僚長田母神空将熊谷基地初度視察/講話『我が愛すべき祖国日本』と題する、A4判12枚の文書は、講演前に隊員たちに講話の内容がよくわかるようにと配られたものだという。
 防衛省に確認したところ、「教育訓練を目的に、熊谷基地体育館で隊員約1200人を前に約1時間の講話があったのは事実。だが、部隊が組織的に記録した事実はない」
 というのだが、問題なのはこの内容だ。
 まず「福島県郡山市出身・・・・・・」という自己紹介から始まり、パイロットを夢見て航空適性検査を受けたが「当時適正がなかった」という思い出を語った後、次第に内容は過激さを増す。戦後、占領軍の手で公職追放がなされ、教育界に弊害をもたらしたという趣旨のくだりでは、<日本は悪くなかった、と正しい国だった、と対等にアメリカと議論するような人達は皆公職から追放された。(中略)軍人だったり、国の役人、政治家、大学の先生とかが20万人以上も追放された>。
 米軍の占領政策を暗に批判する空幕長は、さらに、<穴埋めのために戻ってきたのは、戦前追放されている人達が多かったわけです。いわゆる左翼と呼ばれる人たちです。脳みそが頭の左半分にしかないような人たちが皆それぞれ公職に戻ったわけです>と語る。
「脳みそが左半分にしかない」例として空幕長は、まず矢内原忠雄・東大元総長をやり玉に挙げる。<この人は戦前、天皇家は潰すべきだと言って追放されていたいわゆる左翼です。これが東大総長に戻りました>
 続いて滝川幸辰・京大元総長。<この人も天皇制廃止論者で戦前追放されていた人です。それでやはり左翼の弟子をいっぱい連れて京都大学に戻った>
 一橋大元総長の都留重人氏にも辛辣だ。<・・・・・・ハーバート・ノーマンというアメリカの外交官がいた。これは実はコミンテルンのスパイだったことが解って自殺した人ですが、これとグルだった人です>
 昔の話ばかりではない。
空幕長は、昨今の大学構内の立て看板にも神経をとがらせているようだ。<・・・・・・毎朝東大教養学部の中を駆け足するのです。(中略)そうするとどこの国の看板か、頭が狂っているんじゃないかというような看板がいっぱい立っている>
 意見を述べるのは自由だが、空幕長は特別職国家公務員指定職という立場。自衛隊法でも「政治的行為の制限」と並んで「品位を保つ義務」を定めている。そんなバ王言を連発する"将軍様"に、この国を任せて大丈夫なのか。

 
BIG TALK 平成11年4月号 独立自衛の時代。 第六航空団司令兼小松基地司令空将補 田母神俊雄
 
 
追記
トランスデジタル feat. チャンネル桜 の金集めパーティーにも参加してたもよう。