南京本年表
南京事件に関する書籍が、どの時期にどういった傾向でどのくらい出版されたのかを調べてみようと思い立ちました。
AmazonやGoogleでの検索を中心に調べていたところ...こんなページを発見。
南京事件関連図書目録
雑誌記事など細かいところまでチェックされており、恐ろしく素晴らしいワークに感嘆すると共に、敢えて新たにやる必要もないなぁとモチベーション低下しまくり。まぁこれからもちょくちょく更新していきたいと思いますが...
とりあえず、幾つかのサイトを参考に、書籍の傾向を分るものだけ以下に分類。*1
● 大虐殺派
▲ 少・中虐殺派
■ マボロシ・極少派
あくまで適当に調べた範囲なので、指摘があれば修正します。
※渡部昇一氏や西尾幹二氏等は南京事件に言及した書籍は多々あると思いますが、余りにも書籍が多すぎる(特に渡部ッチ)ので、今のところ明確なもの以外は入れておりません。
※基本的に初版の出版年で記載してます。再発・文庫化は非記載。
1938年
・石川達三
『生きてゐる兵隊』 中央公論
※『中央公論』1938年3月号発表。現在は中公文庫で伏字復元版が入手可
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1955年
・三島由紀夫
『牡丹』 文藝春秋
※『文藝』で発表。1968年出版『花ざかりの森・憂国―自選短編集』収録
1956年
1958年
1959年
・遠山茂樹、藤原彰、今井清一
『昭和史』 岩波書店
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・
1965年
・下野一霍(著)、五島広作(編)
『南京作戦の真相―熊本第六師団戦記』 東京情報社
※1966年に新改訂版
1966年
1967年
1968年
1969年
【 1970年代 】
1970年
1971年
・以羣
『南京的虐殺―抗戦以来報告文学選集』 竜渓書舎
1973年
▲鈴木明
『「南京大虐殺」のまぼろし』 文藝春秋
●洞富雄(編)
『日中戦争史資料〈8〉南京事件』 河出書房新社
●洞富雄(編)
『日中戦争史資料〈9〉南京事件』 河出書房新社
1974年
・防衛庁防衛研修所戦史室
『戦史叢書 中国方面海軍作戦(1)』 朝雲新聞社
・黒田秀俊
『南京・広島・アウシュヴィッツ』 太平出版社
1975年
・防衛庁防衛研修所戦史室
『戦史叢書 支那事変陸軍作戦(1)』 朝雲新聞社
●洞富雄
『南京大虐殺―「まぼろし」化工作批判』 現代史出版会
・森山康平
『証言記録三光作戦―南京虐殺から満州国崩壊まで』 新人物往来社
1976年
1978年
1979年
【 1980年代 】
1980年
1981年
・高崎隆治
『戦時下文学の周辺』 風媒社
1982年
・ハロルド・J・ティンパーリ
『外国人の見た日本軍の暴行―実録・南京大虐殺』 評伝社
●洞富雄
『南京大虐殺 決定版』 現代史出版会
1983年
・デイヴィッド バーガミニ(著)、いいだもも(訳)
『天皇の陰謀―隠された昭和史』 現代書林
※1988年に『南京大虐殺と原子爆弾』として再発
1984年
●南京市文史資料研究会、加々美 光行、姫田 光義
『証言・南京大虐殺―戦争とはなにか』
▲秦郁彦
『昭和史を縦走する―柳条溝事件から教科書問題まで』 グラフ社
■田中正明
『南京虐殺の虚構―松井大将の日記をめぐって』 日本教文社
・谷口巌
『南京大虐殺の研究』 Office PANO
・曽根一夫
『私記南京虐殺―戦史にのらない戦争の話』 彩流社
・曽根一夫
『私記南京虐殺〈続〉―戦史にのらない戦争の話』 彩流社
●吉田裕
『天皇の軍隊と南京事件―もうひとつの日中戦争史』 青木書店
●洞富雄
『日中戦争南京大残虐事件資料集(第1巻 極東国際軍事裁判関係資料編 第2巻 英文資料編)』 青木書店
■田中正明
『松井石根大将の陣中日誌』 芙蓉書房
▲板倉由明
『「歴史と人物」(昭和60年冬季号)』 中央公論社
1986年
●洞富雄
『南京大虐殺の証明』 朝日新聞社
●洞富雄、本多勝一、藤原彰
『南京事件を考える』 大月書店
■田中正明
『南京事件の総括―虐殺否定十五の論拠』 謙光社
■阿羅健一
『聞き書南京事件 日本人の見た南京虐殺事件』 図書出版社
※2001年に『「南京事件」日本人48人の証言』として小学館から復刊
・下里正樹
『隠された聯隊史―「20i」下級兵士の見た南京事件の実相』 平和のための京都の戦争展実行委員会
・東史郎
『わが南京プラトーン―一召集兵の体験した南京大虐殺』 青木書店
1988年
●洞富雄、藤原彰、本多勝一
『南京大虐殺の現場へ』 朝日新聞社
・下里正樹
『続・隠された聯隊史―MG中隊員らの見た南京事件の実相』 平和のための京都展実行委員会
・曽根一夫
『南京虐殺と戦争』 泰流社
1989年
●本多勝一
『裁かれた南京大虐殺』 晩聲社
・井口和起、木坂順一郎、下里正樹
『南京事件・京都師団関係資料集』 青木書店
・阿部輝郎
『南京の氷雨―虐殺の構造を追って』 教育書籍
・早乙女勝元
『母と子でみる南京からの手紙―日本は中国でなにをしたか〈1〉』 草の根出版会
・時野谷滋
『家永教科書裁判と南京事件―文部省担当者は証言する』 日本教文社
【 1990年代 】
1990年
1991年
・曽根一夫
『戦史にない戦争の話 : 元兵士が語る』 恒友出版
1992年
●洞富雄
『南京大虐殺の研究』 晩聲社
●南京事件調査研究会
『南京事件資料集 (1アメリカ関係資料編/2中国関係資料編)』 青木書店
▲片岡正巳、田辺敏雄、板倉由明
『間違いだらけの新聞報道―限りなき虚報のさまざま 南京大虐殺事件・万人坑問題』 閣文社
▲畝本正己
『史実の歪曲―東京裁判に見る南京虐殺事件 南京攻略戦』 閣文社
・中原道子、上羽修
『グラフィック・レポート 昭和史の消せない真実―ハルビン・南京・泰緬鉄道』 岩波書店
・滝谷二郎
『目撃者の南京事件―発見されたマギー牧師の日記』 三交社
・南京大虐殺の真相を明らかにする全国連絡会
『南京大虐殺―日本人への告発』 東方出版
1993年
▲秦郁彦
『昭和史の謎を追う〈上〉』 文藝春秋
・曽根一夫
『元下級兵士が体験見聞した従軍慰安婦』 白石書店
1994年
●笠原十九司
『アジアの中の日本軍―戦争責任と歴史学・歴史教育』 大月書店
■前川三郎
『真説・南京攻防戦―生証人たちが叫ぶ南京戦の実相』 日本図書刊行会
1995年
●笠原十九司
『南京難民区の百日―虐殺を見た外国人』 岩波書店
■大井満
『仕組まれた“南京大虐殺”―攻略作戦の全貌とマスコミ報道の怖さ』 展転社
■冨士信夫
『「南京大虐殺」はこうして作られた―東京裁判の欺瞞』 展転社
■西原武臣
『終戦50年と「日本」―我が従軍・東京裁判・南京事件』 全貌社
・戦争犠牲者を心に刻む会
『南京大虐殺と原爆』 東方出版
・教科書検定訴訟を支援する全国連絡会
『南京大虐殺・七三二部隊』 ロング出版
・津田道夫
『南京大虐殺と日本人の精神構造』 社会評論社
・「写真集・南京大虐殺」を刊行するキリスト者の会
『写真集・南京大虐殺』 エルピス
1996年
●小野賢二、藤原彰、本多勝一
『南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち―第十三師団山田支隊兵士の陣中日記』 大月書店
■西尾幹二、藤岡信勝
『国民の油断―歴史教科書が危ない! 』 PHP研究所
1997年
・ジョン ラーベ(著)、エルヴィン ヴィッケルト(編)、平野 卿子(訳)
『南京の真実 』 講談社 原著 英訳
●藤原彰
『南京の日本軍―南京大虐殺とその背景』 大月書店
●笠原十九司、松村高夫、吉見義明、高嶋伸欣、渡辺春己、遠藤光司、黒田貴子、鈴木忠明
『歴史の事実をどう認定しどう教えるか―検証 731部隊・南京虐殺事件・「従軍慰安婦」』 教育史料出版会
●笠原十九司
『日中全面戦争と海軍―パナイ号事件の真相』 青木書店
■小林よしのり、井沢元彦
『朝日新聞の正義―逆説の新ゴーマニズム宣言』 小学館
・奥宮正武
『私の見た南京事件―日本人としていかに考えるべきか』 PHP研究所
・渡辺寛
『南京虐殺と日本軍―幕府山の中国人捕虜殺害事件の真相』 明石書店
1998年
Iris Chang
『The Rape of Nanking: The Forgotten Holocaust of World War II』 Penguin USA
●藤原彰
『南京事件をどうみるか―日・中・米研究者による検証』 青木書店
■小林よしのり
『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』 小学館
■松村俊夫
『「南京虐殺」への大疑問―大虐殺外国資料を徹底分析する』 展転社
■吉本栄
『南京大虐殺の虚構を砕け』 新風書房
・クリストファ バーナード(著)、加地永都子(訳)
『南京虐殺は「おこった」のか―高校歴史教科書への言語学的批判』 筑摩書房
・曽根一夫
『元兵士が語る 戦史にない戦争の話〈2〉』 恒友出版
1999年
●藤原彰、吉田裕、笠原十九司、井上久士、本多勝一、小野賢ニ、渡辺春己
『南京大虐殺否定論13のウソ』 柏書房
●ミニー ヴォートリン(著)、岡田良之助(訳)、伊原陽子(訳)、笠原十九司(著)
『南京事件の日々―ミニー・ヴォートリンの日記』 大月書店
●笠原十九司
『南京事件と三光作戦―未来に生かす戦争の記憶』 大月書店
▲秦郁彦
『現代史の光と影―南京事件から嫌煙権論争まで』 グラフ社
▲畝本正己
『真相・南京事件―ラーベ日記を検証して』 文京出版
▲板倉由明
『本当はこうだった南京事件』 日本図書刊行会
▲鈴木明
『新「南京大虐殺」のまぼろし』 飛鳥新社
■東中野修道、藤岡信勝
『『ザ・レイプ・オブ・南京』の研究―中国における「情報戦」の手口と戦略』 祥伝社
■藤岡信勝、自由主義史観研究会
『教科書が教えない歴史―明治‐大正‐昭和、大事件の真相』 産経新聞ニュースサービス
・早瀬 利之
『将軍の真実―南京事件・松井石根人物伝』 光人社
・前田雄二
『南京大虐殺はなかった―『戦争の流れの中に』からの抜粋』 善本社
【 2000年代 】
2000年
▲五十嵐善之亟
『決定版 南京事件の真実 』 文芸社
・侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(編)、加藤実(訳)
『この事実を…』―「南京大虐殺」生存者証言集 ストーク
・ジョシュア・A. フォーゲル(著)、岡田良之助(訳)
『歴史学のなかの南京大虐殺』 柏書房
2001年
●石田勇治、笠原十九司、吉田裕
『資料 ドイツ外交官の見た南京事件』 大月書店
▲北村稔
『「南京事件」の探究―その実像をもとめて』 文藝春秋
■日本会議国際広報委員会、大原康男、竹本忠雄
『再審「南京大虐殺」―世界に訴える日本の冤罪』 明成社
■吉本栄
『南京大虐殺の大嘘―何故いつまで罷り通るか』 東京図書出版会
・東史郎さんの南京裁判を支える会
『加害と赦し―南京大虐殺と東史郎裁判』 現代書館
・高浜賛
『日本の戦争責任とは何か』 アスキー
2002年
●笠原十九司
『南京事件と日本人―戦争の記憶をめぐるナショナリズムとグローバリズム』 柏書房
●松岡環
『南京戦 閉ざされた記憶を尋ねて―元兵士102人の証言』 社会評論社
▲五十嵐善之亟
『南京事件の反省と平和の構築について』 文芸社
■東中野修道
『南京「虐殺」研究の最前線〈平成十四年版〉―日本「南京」学会年報』 展転社
2003年
●本多勝一、星徹、 渡辺春己
『南京大虐殺 歴史改竄派の敗北―李秀英 名誉毀損裁判から未来へ』 教育史料出版会
●松岡環
『南京戦・切りさかれた受難者の魂―被害者120人の証言』 社会評論社
■東中野修道
『1937南京攻略戦の真実―新資料発掘』 小学館
■田中正明
『朝日が明かす中国の嘘』 高木書房
■松尾一郎
『プロパガンダ戦「南京事件」―秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実』 光人社
■冨沢繁信
『南京事件の核心―データベースによる事件の解明』 展転社
・本宮ひろ志
『国が燃える』 集英社(ヤングジャンプ2004年43号)
2004年
■東中野修道
『南京「虐殺」研究の最前線〈平成十五年版〉―日本「南京」学会年報』 展転社
■冨沢繁信
『「南京安全地帯の記録」完訳と研究』 展転社
2005年
■東中野修道
『南京「事件」研究の最前線〈平成十七・十八年合併版〉 ―日本「南京」学会年報』 展転社
■東中野修道、小林進、福永慎次郎
『南京事件「証拠写真」を検証する』 草思社
■東中野修道
『南京「虐殺」研究の最前線〈平成十六年版〉―日本「南京」学会年報』 展転社
■三好誠
『戦争プロパガンダの嘘を暴く―「南京事件」からバターン「死の行進」まで』 展転社
2006年
●笠原十九司
『体験者27人が語る南京事件―虐殺の「その時」とその後の人生』 高文研
●笠原十九司、吉田裕
『現代歴史学と南京事件』 柏書房
▲稲垣大紀
『25歳が読む「南京事件」―事件の究明と論争史』 東京財団
■東中野修道
『南京事件 国民党極秘文書から読み解く』 草思社
・章開元(編)、加藤実(訳)
『『この事実を…』〈2〉「南京」難民に仕えた宣教師証言集』 ストーク
2007年
■東中野修道
『南京「虐殺」研究の最前線〈平成十九年版〉―日本「南京」学会年報』 展転社
■東中野修道
『南京「百人斬り競争」の真実』 ワック
■冨澤繁信
『「南京事件」発展史』 展転社
*1:『所謂』の分類ですからご理解を。特に●▲と■との比較を意識してのものです。