『松井大将日誌』の批判に答える

田中正明の反論
続・田中正明の反論 と同様、
1986年(昭和61年)1月20日号 週刊『世界と日本』に掲載された、田中正明さんの改竄疑惑に対する反論です。
※時系列は 続・田中正明の反論 → 今回 → 田中正明の反論 です。

いやー、全く反省してませんねw

『松井大将日誌』の批判に答える
 朝日新聞は十一月二十四日付の記事で、つづいて二十五日また「真相・深層」欄で、私の編著した『松井石根大将の陣中日誌』(芙蓉書房)に改ざんがあるとし、さらに雑誌「歴史と人物」及び「文芸春秋」においても、この問題についての批判がありました。
 たしかに原資料に対する認識において一語一語の厳密な検討に欠け、あるいは注釈不足等の点はございましたが、松井大将の意思の理解においては寸毫も誤っておらず、大将の真意そのままを的確忠実に描写したものと固く信じています。
 なお、松井大将の『支那事変抜萃』は、私の保管する大将の直筆のもの、早い時期にタイプされたとみられる外務省資料館に保存されあるもの等、原資料といえども幾種かあり、それぞれ若干の差異あるは当然であります。
 いずれにせよ、巷間伝えられるごとき、南京に二十万、三十万の大虐殺があったとする俗論は歴史の真実を歪める全くの虚妄であります。ことにこの虚妄を教科書にまで記述し、次代を担う小国民にかかる虚偽と祖国軽視の自虐的教育を施しつつあることは、何としても許し難い民族の恥辱と存じます。
 もちろん、ありもせぬこの大虐殺と、このたびの松井大将日誌とは何の関係もありません。むしろ、俗論一掃を立証するものであります。
 私は今後ともこの歴史的虚構一掃のため不退転の決意をもって努力して参る所存であります。
 なにとぞ識者皆様の一層のご支援のほどお願い申し上げます。(田中正明)